守屋友樹 個展 "日やけのあとの Hiding the self shadows"
Kyoto Experiment 2025 連携プログラム
会期:2025年8月16日(土)- 10月26日(日)
会場:BnA Alter Museum 1/2F
開催時間:11:00 - 20:00
*Kyoto Experiment 2025 開催中(10月4日-26日)は26:00まで/20:00以降Barタイムにつき要1ドリンクオーダー(L.O.25:30)
会期中無休/入場無料
この度 BnA Alter Museumでは、2025年8月16日より 守屋友樹 個展『日やけのあとの Hiding the self shadows』 を開催いたします。
かつての景色や物、出来事などへの眼差しやそれらが想起される手立てに関心を持ち、不在や喪失をテーマとして写真やインスタレーション、アーティストブックの制作を行う美術家 守屋友樹(もりやゆうき)の新作個展となります。
ピンホール写真作品や水彩ドローイング、映像作品など、いずれも新作となる複数の作品シリーズを発表いたします。
本展にて守屋は、木々の木漏れ日を多角的な光・像の入り口として、自然界における「擬態」の現象と、人間の文化における「模倣」の営みとが織りなす関係性を探求しています。
「ピンホール現象」とは、諸説ある逸話の中で古代ギリシャの哲学者 アリストテレスが、木の葉の隙間から差し込む木漏れ日が地面に映す円形の像を太陽の姿として発見したことで知られています。そしてこの発見をきっかけとして、写真術、光学装置の発展、さらには天文学へと繋がる科学的探究の原点となっていきました。これは同時に、人間が自然の摂理を解析、模倣し、技術として応用してきた歴史を表しています。
その一方で、この「ピンホール現象」とは自然界に数多存在する人ならざる生命の生存戦略とも関係しているのです。たとえば鹿の夏毛について、森の中で自身の姿を周囲に溶け込ませるために木漏れ日の光と影に擬態する様子は、山や森といった自然と自身との同化とも言えるでしょう。
本展における作品制作において守屋は、自作のカメラオブスクラを山に持ち込み、光が結ぶ像を観察する中で、既存の光学装置を介した像だけでなく、木漏れ日によって複数の像を結ぶ現象を発見しました。
この体験は、森だけではなく日常の中に無数の「像」が擬態し潜在していること、そして私たちの身体にも光によって刻まれた「潜像」が宿るという身体感覚へと繋がります。
また、現代における深刻な鹿の獣害問題は、過去の乱伐という自然環境に対する人間の営みの影響に深く関わっています。
本展は、これら歴史的背景と現代の課題を木漏れ日という共通の軸で結びつけ、自然と文化が互いに「模倣」し、あるいは「擬態」し合うような関係性を静かに巡ります。
アーティストステイトメント
[ 文: 守屋友樹 ]
動物たちが大地を揺らしながら行進していた。動物園にいるものから現実に存在しない鮮やかな姿をした生き物たちが延々と目の前を過ぎ去っていく。大地の揺れに身を任せながら、僕はその様子をいつまでも見ていたいと思った。
一変して母に叩き起こされ、幻想的な体験は現実ではないことに気がついた。それは、7歳の頃に阪神淡路大震災を被災している最中に見た夢の記憶で、現実の揺れが夢に影響していたのだろう。
被災してから30年が過ぎ、僕は今でも現実と幻想の境目に関心を持ち続けている。同時に、倒壊した建物などの風景と地震の関係を自然と文化の衝突の結果として眼差すようになった。
記録や記憶の喪失や不在を主題に、かつてあったことを語り直すことで忘却への抗いや、目には見えない存在に目を向けるような試みを行っている。
今回、「日やけのあとの」では、木漏れ日を軸に写真の歴史、環境の歴史、鹿の生態および獣害問題から自然と文化の衝突や繋がりを見出してみたい。
守屋友樹 個展 "日やけのあとの Hiding the self shadows"
Kyoto Experiment 2025 連携プログラム
会期:2025年8月16日(土)- 10月26日(日)
会場:BnA Alter Museum 1/2F
開催時間:11:00 - 20:00
*Kyoto Experiment 2025 開催中(10月4日-26日)は26:00まで/20:00以降Barタイムにつき要1ドリンクオーダー(L.O.25:30)
会期中無休/入場無料
この度 BnA Alter Museumでは、2025年8月16日より 守屋友樹 個展『日やけのあとの Hiding the self shadows』 を開催いたします。
かつての景色や物、出来事などへの眼差しやそれらが想起される手立てに関心を持ち、不在や喪失をテーマとして写真やインスタレーション、アーティストブックの制作を行う美術家 守屋友樹(もりやゆうき)の新作個展となります。
ピンホール写真作品や水彩ドローイング、映像作品など、いずれも新作となる複数の作品シリーズを発表いたします。
本展にて守屋は、木々の木漏れ日を多角的な光・像の入り口として、自然界における「擬態」の現象と、人間の文化における「模倣」の営みとが織りなす関係性を探求しています。
「ピンホール現象」とは、諸説ある逸話の中で古代ギリシャの哲学者 アリストテレスが、木の葉の隙間から差し込む木漏れ日が地面に映す円形の像を太陽の姿として発見したことで知られています。そしてこの発見をきっかけとして、写真術、光学装置の発展、さらには天文学へと繋がる科学的探究の原点となっていきました。これは同時に、人間が自然の摂理を解析、模倣し、技術として応用してきた歴史を表しています。
その一方で、この「ピンホール現象」とは自然界に数多存在する人ならざる生命の生存戦略とも関係しているのです。たとえば鹿の夏毛について、森の中で自身の姿を周囲に溶け込ませるために木漏れ日の光と影に擬態する様子は、山や森といった自然と自身との同化とも言えるでしょう。
本展における作品制作において守屋は、自作のカメラオブスクラを山に持ち込み、光が結ぶ像を観察する中で、既存の光学装置を介した像だけでなく、木漏れ日によって複数の像を結ぶ現象を発見しました。
この体験は、森だけではなく日常の中に無数の「像」が擬態し潜在していること、そして私たちの身体にも光によって刻まれた「潜像」が宿るという身体感覚へと繋がります。
また、現代における深刻な鹿の獣害問題は、過去の乱伐という自然環境に対する人間の営みの影響に深く関わっています。
本展は、これら歴史的背景と現代の課題を木漏れ日という共通の軸で結びつけ、自然と文化が互いに「模倣」し、あるいは「擬態」し合うような関係性を静かに巡ります。
アーティストステイトメント
[ 文: 守屋友樹 ]
動物たちが大地を揺らしながら行進していた。動物園にいるものから現実に存在しない鮮やかな姿をした生き物たちが延々と目の前を過ぎ去っていく。大地の揺れに身を任せながら、僕はその様子をいつまでも見ていたいと思った。
一変して母に叩き起こされ、幻想的な体験は現実ではないことに気がついた。それは、7歳の頃に阪神淡路大震災を被災している最中に見た夢の記憶で、現実の揺れが夢に影響していたのだろう。
被災してから30年が過ぎ、僕は今でも現実と幻想の境目に関心を持ち続けている。同時に、倒壊した建物などの風景と地震の関係を自然と文化の衝突の結果として眼差すようになった。
記録や記憶の喪失や不在を主題に、かつてあったことを語り直すことで忘却への抗いや、目には見えない存在に目を向けるような試みを行っている。
今回、「日やけのあとの」では、木漏れ日を軸に写真の歴史、環境の歴史、鹿の生態および獣害問題から自然と文化の衝突や繋がりを見出してみたい。