Fwd:Good Night Image

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2020.1.18 - 2020.2.16

Ryota Tanaka, Tomu Osaki

田中良太, 大﨑土夢

2020.1.18.sat-2.16.sun
11:00-18:00
BnA Alter Museum 1F / 2F
Entrance Free

=About Artist=

Ryota TANAKA

1983 Born in Saitama,Japan
Lives and works in Tokyo,Japan
2008 Graduated from Tama Art University, BFA
2011 Founded Gell Alterna, Tokyo

2015 "Fishbone" akibatamabi21, Tokyo
2016 "It isn't a moon, but the shine seen from the bottom on the ground is beautiful." KOMAGOME1-14cas, Tokyo
2018 "Shell Art Award 2018" The National Art Center, Tokyo
2019 "The end of the field" STUDIO ISSEI, Tokyo


Tomu OSAKI

1984 Born in Fukuoka,Japan
Lives and works in Tokyo,Japan

2015 "TWS-Emerging 2015 The new temple and sanshin" tokyo wonder site shibuya, Tokyo
2016 "ARTS CHALLENGE 2016" AICHI ARTS CENTER, Aichi
2018 "Community and Self" kadoya primary school, Aichi
2019 "The end of the field" STUDIO ISSEI, Tokyo
2020年1月18日(土)‐2月16日(日) 会期中無休
11:00-18:00
BnA Alter Museum 1F / 2F
入場無料

良太くんが、オオサキサンというひとと二人で展示をするというので、詳しく聞いたら大崎土夢というその人のことを、私はたまたま訪れた2015年のトーキョーワンダーサイトでの個展を観て知っていた。
その時は、不思議で魅力的な絵だと思って、だけどそれ以上言葉にして深く考えることもなく、会場を後にしていた。そして、帰りがけに、その場にあった展覧会のポストカードをお土産のようにして持って帰ったのだった。
そのポストカードは、職場のデスクのビニールマットの下に挟んで、時々眺めつつ、しばらくそのままにしていたら、表面がズルズルになってしまっていた。ビニールマットの下は、紙にとって安全な場所かと思っていたけど、意外と負担がかかっているようで、たいていの書類は一年も経つと表面がズルズルになってしまう。
だけど、それは作品とは全然関係のない話で、私が観た展覧会のタイトルは「さいしんみどうとさんしん」という。このタイトルはとてもよく憶えていて、その理由は、なんだか呪文みたいだなと思ったからだ。

「サイシンミ・ドウト・サンシン」(ほんとうの区切りは『さいしん・みどう・と・さんしん』)
「ジャハラ・ドク・シード」(これは『魔動王グランゾート』の敵が使う邪悪な魔法)

だから、というわけではないが、大﨑さんの作品にはなんだが呪術っぽい雰囲気があると思っている。画中に何度も現れる謎のストロークは単純に絵画を構成する線というよりも、形式的・儀礼的な身振りを想起させるし、展示においてしばしばなされる祭壇を模したような見せ方など、「呪術っぽさ」を醸す要素はいろいろとある。
何より大きいのは、ポップなキャラクター、大船観音、黒豹(ロデム?)、エジプトの壁画、壺、猫や犬、ロープ…など、一見脈絡なくキャンバスに投げ込まれるモチーフたちだ。その様子は、煮えたぎる大釜にマンドラゴラ、トカゲのしっぽ、黒山羊の睾丸、と怪しげな物体を次々に投げ入れる魔女か呪術士のようである。
だけど、もちろんこれは大﨑さんが呪術の信奉者である、ということではぜんぜんない。
大﨑さんの絵はあくまで「呪術っぽい」のであって、その眉唾感・いかがわしい感じも含めて巧まれたもののはずだからだ。なので、私が大﨑さんの絵について考えることは「そのような仕掛けによって何をなそうとしているのか」という問いに集約されるのだけど、一緒に展示をする良太くんはどう観ているのだろうか。

良太くんも、一見関係のなさそうなモチーフ同士を、ひとつの画面をいくつかに区切って描いていたことがあったけれど、その効果も印象も大﨑さんのとはずいぶん違う。
私は、良太くんの絵描きとしての資質はマイナー・ポエットだと思っていて(大勢の鑑賞者を得ることができないという意味ではない。マイナー・ポエットであり、多くのひとに愛される作家はたくさんいる)、その特徴はドローイングによく表れている。
ドローイングには、①作者自身あるいは②顔のない人か漫画のおばけみたいな生き物が、③よくわからない状況におり、しかも①②はかなりの確率で④目元がおかしなことにもなっている、という情景が多く描かれ(①~④は個別か、ふたつ以上の組み合わせもあり)、作者の現実に対する違和感や、そう感じている自分自身をも俯瞰する意識が見て取れる。
つまり、極めて個人的な日常の心象風景であって、ドローイングの場合はこうしたイメージを速写的に捉えること自体が芸になるといえるのだけど、制作に時間のかかるタブローの場合は、キャンバスに蓄積された時間の分だけ鑑賞者にも足を止めることを要求するし、そうすると、鑑賞者の方も作品により多くを求めることになる。画面分割のタブローはそうした課題に対する意識から出てきたものだと思っている。
だとしたら、今後の良太くんの絵は分割された画面が物理的に切り離されて、クートラスのカルトみたいに小さくなっていくのかも、などと勝手なことを考えていたら、まったく違っていた。
最近は、以前より比較的大きなサイズの絵が増え、それと同時にモチーフの数が減って、箱状のシンプルな形態が中心を占めるようになった。また、密度のある描写は一部分に限られ、画面の端は塗り残されたりなんかもしている。
私はごくごく単純に近作のこうした変化について、ドローイングに表されるイメージが純化し、象徴性が強まったという印象を持つのだけど、一緒に展示をする大﨑さんはどう観ているのだろうか。

真部 知胤(彫刻家)
  • About Artist

    田中良太 Ryota Tanaka
    1983年埼玉県生まれ。
    2008年多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。
    2011年オルタナティブスペース・アートコレクティブ「ゲルオルタナ」を開始。
    主な展覧会に2015年「魚の骨」 アキバタマビ21(東京)、2016年「地上よりはるか下から見上げた灯りが月じゃなくても美しい」 KOMAGOME1-14cas (東京)、2018年「シェル美術賞展 2018」 国立新美術館(東京)、2019年「野良のつきあたり」STUDIO ISSEI / ゲルオルタナ(東京)など。

    大崎土夢 Tomu Osaki
    1984年福岡県生まれ。
    2007年宝塚造形芸術大学造形学部卒業。
    主な展覧会に2015年「TWS-Emerging 2015 さいしんみどうとさんしん」 トーキョーワンダーサイト渋谷(東京)、2016年「ARTS CHALLENGE 2016」 愛知芸術文化センター (愛知)、2018年「共同体のジレンマ Community and Self」 旧門谷小学校(愛知)、2019年「野良のつきあたり」STUDIO ISSEI / ゲルオルタナ(東京)など。

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